乳口炎という言葉を聞いたことはありますか?
乳首の先に、「白斑」という白いにきびのような
ものができるのが特徴です。
おっぱいトラブルの代名詞とも言える乳腺炎
よりも、見た目にわかりやすいかもしれません
ね。
今回はこの乳口炎の原因や症状、治し方に
ついて、解明していきたいと思います。
乳口炎の症状と原因
乳口炎には、次のような2つのケースがあり
ます。
① 乳口が炎症を起こしている場合
授乳時に乳首にできた傷が、炎症を起こして
しまうケースです。
② 乳口が詰まっている場合
乳口には太いものと細いものがあり、細いもの
ほど詰まりやすくなります。
また、母乳がたくさん出るママほど詰まり
やすいとも言われています。
乳口が白い栓でふさがれたり、水ぶくれの
ような膜ができたりして、母乳が詰まって
しまうケースです。
乳口炎の症状には、次のようなものがあり
ます。
・授乳時に痛みがある
・おっぱいにしこりができる
・乳首に「白斑」ができる
・乳首に水ぶくれができる
授乳時の痛みやしこりだけだと、乳腺炎と
間違ってしまうかもしれませんが、「白斑」や
水ぶくれができた場合は乳口炎と言えるで
しょう。
乳口炎の主な原因は次の4つ。
① 授乳間隔のあきすぎ
授乳の間隔があくと、乳線に母乳がたまって
しまいますよね。
そうすると、母乳が詰まってしまうことがあり
ます。
できるだけ授乳間隔があきすぎないように、
授乳の時間を記録し、時間になったらおっぱい
を吸わせるようにしましょう。
② いつも同じ向きや体勢で授乳している
授乳の時の抱き方が同じだったり、同じ側から
ばかり授乳していると、いつも同じ乳腺ばかり
を使うことになります。
そうすると、ほかの乳腺には母乳が残って
しまうことに。
すべての乳腺の母乳を飲ませるように、向きや
抱き方を変えて授乳しましょう。
③ 母乳の飲み残し
赤ちゃんが授乳の途中で眠ってしまったり、
すぐにお腹がいっぱいになって母乳を飲み
残してしまうと、母乳が詰まって乳口炎に
なってしまうことがあります。
脇の近くやおっぱいの下の方は、飲み残し
の母乳がたまりやすく、注意が必要です。
④ ママの疲れやストレス
ママが睡眠不足だったり疲れていたり、
ストレスがたまっていたりすると、血行
が悪くなってしまいます。
そうすると、母乳の質が悪くなり、結果
的に詰まりやすい母乳になってしまうん
です。
赤ちゃんのお世話をしていると、寝不足・
疲れなどはつきものですが、周囲を頼った
り、家事の手を抜いたりして、できるだけ
体を休めましょう。
ストレス解消に、赤ちゃんを預けて自分の
時間を持つことも大切!
無理をしないで、ママの体も労わってあげ
てくださいね。
乳口炎になってしまった時の対処法
おっぱいのトラブルは、できるだけ早く対処
することが大切です。
乳口炎の症状に気が付いたら、次の4つの
方法で対処しましょう!
① 授乳をして赤ちゃんに飲んでもらう
一番簡単なのは、赤ちゃんに飲み残しのおっ
ぱいを飲んでもらうこと!
大きく口を開けさせて、深く吸わせるのが
ポイントです。
また、抱き方を変えたり、角度を変えて吸わせ
たりして、バランスよく全ての乳腺から飲ませる
ようにしましょう。
痛みがあると辛いかもしれませんが、赤ちゃん
に吸ってもらうのが、乳口炎を治す一番の早道
です。
② おっぱいマッサージをする
乳口炎になると、乳首周辺がかたくなって
しまうので、優しくマッサージしてあげま
しょう。
温めたタオルを使うのもいいですね。
乳首もいろんな方向から優しくつまんで、
乳頭を柔らかくほぐしましょう。
強い圧迫は症状の悪化につながるので、
あくまでも「優しくほぐす」ことを心がけて
くださいね。
③ 搾乳する
赤ちゃんがあまりおっぱいを飲んでくれない
時は、自分で搾乳しましょう。
また、乳口に傷がある時も、授乳によって傷口
を悪化させてしまうので、搾乳をしておっぱい
を休ませてあげた方がよいです。
傷ついた乳口は、保湿クリームを塗ってラップ
で保護してあげましょう。
④ 母乳外来を受診する
上のような方法を試しても治らなかったり、
何度も繰り返してしまう場合は、母乳外来を
受診しましょう。
白斑ができている乳口からも母乳が分泌され
ていれば問題ありませんが、母乳が出ていない
場合は要注意!
放っておくと、どんどん母乳が詰まってしまい、
乳腺炎になってしまうこともあります。
乳線炎は、悪化すると悪寒や頭痛、高熱など
の症状が出てしまうので、赤ちゃんのお世話
もできないくらい辛い思いをします。
育児中は赤ちゃんのお世話が優先で、ママ
自身のことは後回しにしがち。
でも、おっぱいに違和感を感じたら、悪化して
授乳できなくなる前に、早めの対処を心がけ
ましょうね。
後々のことを考えれば、ママにとっても赤ちゃん
にとってもその方がいいはずです!
まとめ
授乳中のおっぱいトラブルは避けて通れま
せん。
だからこそ早めの対処が大切!!
痛みを我慢して放っておいたら、せっかく
の授乳タイムが、どんどん辛いものになって
しまいますよ。
ママと赤ちゃんの幸せな授乳タイムを守る
ためにも、乳口炎かな?と思ったら、早めの
対処を心がけましょうね。